雑居ビルなのにだよ、香港
歴史的な価値が無いコンクリート建造物はメンテの頻度が低く、テンポよく風化するので、行ってみようと思った時には撤去されてたりする。
香港にあった九龍城やタイガーバームガーデンも結局見ることが出来ないまま取り壊されて無くなってしまった。
映画やMVの撮影地となっている益昌大廈。
路面階にテナントが入る巨大高層雑居ビル兼アパートメントも、外壁塗装の剥がれ具合からすると、いくら地震が少ない香港とはいえ、これ以上の老朽化が進めば遠くない将来には取り壊されると思われ。2度目の香港旅行で足を運んでみた。
要塞のような外観から中に入ると、独創的で色鮮やかな内部が現れる。
採光上のデザインだと思うが、アパートの窓が縦の単位で凹凸しており、それがラインごとに色分けされている。
各部屋にベランダが無いために連続した角柱が詰まっているように錯覚させられる、テトリス的な落ち物パズルゲームのゲームオーバー寸前のようだ。
作られた当時はきっとジェリービーンズのような色鮮やかさで素敵だっただろうし、高温多湿の気候にさらされて経た現在の姿も、渋く迫力を増して素敵。
行き方は、海外モバイルWIFIや現地SIMを準備しておき、地下鉄の太古駅に着いたらGoogle MAPに「益昌大廈」とセットして歩いて10分程度。
香港の中心地である尖沙咀(チムサーチョイ)からなら30分程度でたどり着くので、時間があるなら是非立ち寄ってみてほしい。
特にファンでもないブルース・リーの銅像を見るよりはきっと面白いはず。