新・全日本ブログ

5年の歳月を忘れたことにしてひっそりと再開

台湾にある暖色に偏っているレインボーの村

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台湾の真ん中あたりに台中市という、どちらかというと観光よりもビジネスに強い都市があります。
その台中市の一角にある数棟の住宅街が、公共事業の都合で取り壊しになることとなりました。
住民は退去していくのですが、1人の老人男性が退去への抗議のためなのか、それともどうせ壊されるのだからとヤケクソなのか、空き家にオリジナルデザインの落書きを描きはじめました。
老人グラフィティは壁、塀に飽き足らず、道路にまで及び、その極めて特徴的なデザインが次第に注目されるようになりました。
サイケ空間と化した廃墟を現物しに人が集まるようになると、取り壊しに反対する声が大きくなり、ついに市長は区画整理を中止。完全な観光地として存続することとなりました。
そこが彩虹眷村、英語ではレインボービレッジと呼ばれています。

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謎の執念で村は残りましたが、常に観光客の目に晒される赤く塗りたくられた家に元の住人が戻るわけはなく、微妙な未来線にたどり着いた感は否めません。

まあ、老人本人は村に土産屋を開設し、グッズ販売で儲けているようなので、成功者と言えるのか…。

 

 

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 「村」と言っても学校の体育館程度の広さの土地に、家屋が5~6棟ほど密集しているだけなので、行ってみると想像していたより狭い。
早ければ30分で見物が終わると思います。

 

行き方ですが、あらかじめホテルなどで紙に「彩虹眷村」と書いておき、台中駅からタクシーに乗った際に見せると楽です。台中駅からなら5分ちょいで着きます。
僕は最初「レインボービレッジ」と言葉で伝えたのですが、発音のせいなのか英語名はあまり浸透してないのかわかりませんが、通じませんでした。

 

帰路は誰かが乗ってきたタクシーを捕まえれば大丈夫ですが、チャーターされているタクシーに当たって断られることもあります。

まごまご探していると、タクシー呼び出しを商売にしている人に目ざとく声を掛けられますが断りましょう。何人も来るので、何度も断るのが面倒であれば、ちょっと歩けば大通りに出るらしいので、そこで流しのタクシーを拾うのも有りかと。

 

家や道路にペイントが施されて早10年が経過しています。

劣化が原因とみられる立入禁止の家屋もあり、いずれ村全体に大規模な改修が必要になったとき 、お金を掛けて存続させる可能性は五分五分かと。

今ならある程度は歩き回れるので観光はお早めに。